在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

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EMBOTRAPⅡ

以前は、海外で使用できる新しい治療が日本で使うことができるまで、かなりの時間がかかりました。

これを常々デバイス ラグ(道具の格差とでも訳すのでしょうか)などど、学会で言われてました。

例えずtPA(血栓を溶かう脳梗塞の薬)を日本で使用できるようになるまで10年かかりました。

今から10年前だと民主党政権時代ですし、キング オブ ポップのマイケルジャクソンが亡くなった年です。うーん、懐かしいですね。

 

前置きが長くなりましたが、次世代のステントリトリバーが日本でも使用できるようになってきました。FDA(アメリカの認可機関)の承認が昨年ですから、本当に日本での認可もスピーディーになりました。

 

そして当院でもEMBOTRAPという新しいステントリトリバーを使えるようにして頂けました。

千葉県内ではまだ数施設とのことで、是非この新しいデバイスの特性を伝えていきたいと考えております。

 

このデバイスの最大特徴は、とてつもなく血管にやさしいっっっ!ことだそうです。

 

 

これまでステントリトリバーで血栓を回収するときは多かれ少なかれ患者さんに痛みが伴い、強い体動がありました。

 

EMBOTRAPは違うようです。

 

鎮痛鎮静を使わなくても患者さんは動かず、ADAPTしてるみたいらしいです。

 

しかし優しくても血栓取れなければ意味ありませんが血栓回収効率も極めて高いようです。 

 

EMBOTRAPは、これまでのステントリトリバーの延長線上ではなく、これまでとは全く違う構造のステントリトリバー。

 

どうしたら、その構造を活かせるかを追求していきたいと思います。