在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

徒手により筋膜リリースの細胞レベルの観察

写真の説明はありません。

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徒手による筋膜構造変化に対するミクロ観察
徒手による筋膜リリースでは細胞レベルで何が起こっているのでしょうか。
細胞レベルでの実験系として、細胞へ反復運動負荷(overuse状態にして)、圧迫負荷をかける(筋膜ないしハイドロリリース)
を行う。
これを数回に分けて紐解きたいと考えております。
図左上はコントロール群です。正常な線維芽細胞とアクチン群が整列してます。
図右上は8時間反復運動負荷(overuse状態)群で線維芽細胞とアクチン群のアポトーシス(細胞が自ら死んでいく現象)が増えています。
図左下は圧迫負荷群です(筋膜ないしハイドロリリース)線維芽細胞とアクチン群の増加が確認できます。
右下は8時間反復運動負荷+圧迫負荷群です。
 
細胞レベルでも筋膜ないしハイドロリリースが線維芽細胞とアクチン群の増勢を促すことが確認できます。
筋膜ないしハイドロリリースが、細胞へ働きかけていることに驚かされます。