在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

膝関節注射の方法

膝関節注射(ヒアルロン酸注射)の方法について解説します。

①膝は伸展位とします。伸展位では、膝蓋骨が動くようになるので注射するスペースができます。

②膝蓋骨の位置を指で触って確認します(写真の〇)。

③膝蓋骨を動かしながら、膝蓋骨の裏のスペースに注射できるように、刺入点を決めます。膝蓋骨の上外側で膝蓋骨の裏側が刺入点です(写真の×)。

刺入点にボールペン(芯が出ていない)で痕をつけマーキングします。こうすることで、消毒してもマーキングが消えません。ボールペンで書いてしまうと、消毒する際に消えてしまいます。

刺入予定部をアルコール綿でこすり、垢を落とします。垢があるとイソジンが失活してしまうからです。

⑥刺入予定部をイソジンで消毒します。消毒してもマーキングは消えません。

イソジンが乾いたら注射します。

⑧針は23ゲージ針を使います。

⑨穿刺の際、左手で膝蓋骨を内側から外側に押すのがポイントです。これによって穿刺するスペースが広がります。

45°の角度で水平に、陰圧をかけながら穿刺します。黄色い関節液が引けてきたらそこが関節内なので、そこで薬液を注入します。関節内に入っていれば、抵抗なく注射できます。

※関節の変形が強かったり、関節液が引けなかった場合、関節内に薬液が入ったかどうか分からないことがあります。万が一、関節内に入らなかったとしても、徐々に浸潤して関節内に効いてくるので心配はいりません。
※針が骨に当たった場合、痛みがでるので針を戻します。意図的に針を骨に当ててはいけません。

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    逗子、葉山、横須賀、鎌倉を撮影される山内様の写真です