在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 57

今回から、大腸がんについて詳述していきます。

がん死亡数は男女合同で第2(男性3位 女性1位)であり、がん罹患数は男女合同で1位の疾患です。

大腸がんの予後は化学療法の進歩にて劇的に改善してます。

過去15年の治療薬の進歩で予後が改善しました。

生存期間中央値(ステージⅣ)は

~1990年代:化学療法なし 6カ月  化学療法 11カ月

2000年~:オキサリプラチン,イリノテカンにより2年まで延びました。

2010年~:ベバシズマブEGFR抗体薬のおかげで3年となっています。

また早期発見において

検診による早期発見で死亡率が低下できるエビデンスが確立しており、便潜血反応・大腸内視鏡(ファイバー・バーチャル)が有用です。

大腸がん化学療法感受性あり、Molecular subtypes(遺伝子サブタイプ)により治療効果分かっています。具体的には

RAS遺伝子野生型 抗EGFR抗体が有効

BRAFv遺伝子変異 化学療法が効きにくい

MSI-H 免疫療法が効く 化学療法が効きにくい

ということが分かっています。

大腸がんの治療
オキサリプラチン
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