在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

ハイドロリリースを科学する24~【筋膜の滑走性と炎症の関係】“硬結”の正体を可視化する

写真の説明はありません。

筋膜アプローチに携わる現場では、筋膜の滑走性が炎症に大きく影響されることを、日々の診療で実感しています。

この“滑走性の低下”は、痛みや可動域制限の原因にもなる非常に重要な指標ですが、
**可視化する手段として非常に有効なのが「エコー(超音波)」**です。


■ 筋膜の滑走性低下 = 筋膜の重積(硬結)?

経験的に知られているこの関係性ですが、
解剖(cadaver)によって直接視認することは非常に困難です。

しかし、内視鏡下で観察すると、その実態が明らかになります。


内視鏡で確認された筋膜の“変化”

滑走性が低下した筋膜(いわゆる「筋膜の硬結」)は――

  • 肥厚しており
  • 透明感がなくなり
  • 正常な筋膜とは明らかに異なる質感・構造を呈しています

これらの所見は、エコー画像と臨床症状の一致性を補強する大きな根拠となります。


YouTubeで学ぶ!「在宅診療と筋膜アプローチ」

実際の在宅診療の現場では、この筋膜アプローチがどのように活かされているのか?
具体的な症例や技術解説を、YouTubeチャンネルにて分かりやすく配信中です。

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「見えない痛み」を、可視化して治療に活かす時代へ。
エコーと筋膜、そして現場での経験が、痛み医療に新たな視点をもたらしています。