在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する28~エコーでの評価・判断の手技

画像が生成されました~PICC挿入における静脈選択と穿刺アプローチ~

PICC(末梢挿入型中心静脈カテーテル)の挿入では、適切な静脈の選択・穿刺部位の決定・エコー下穿刺が成功の鍵になります。
今回は「エコーでの評価と判断のポイント」をまとめます。


1. 適切な静脈・穿刺部位の選択

血管走行は人それぞれ

  • 上腕の尺側皮静脈はPICCに適した血管とされます。

  • しかし実際には血管走行には個人差が大きく、「肘から○cm」といった定型的な基準はありません。

  • 穿刺前に必ずエコーで走行を確認し、その人に合ったルートを見極める必要があります。

動脈・神経叢を避ける

  • 上腕の動脈や神経叢は、エコーで「ミッキーマウスサイン(中央が動脈、両脇が静脈)」として観察できます。

  • 誤穿刺を防ぐため、動脈・神経叢から離れた部位を選択しましょう。


2. 理想的な穿刺部位の探し方

  • 肘正中皮静脈と尺側皮静脈の合流点をまず確認する

  • 尺側皮静脈をスキャンで追い、上腕静脈との合流を確認

  • その末梢側を穿刺ポイントとする


3. エコー下穿刺の実際

高度バリアプレコーション

  • 感染予防のために、滅菌手袋・滅菌ガウン・プローブカバー・滅菌野を準備

  • 中心静脈カテーテルと同様の管理が必要です

リアルタイム法

  • エコーで血管を描出しながら、その場で針を進める「リアルタイム法」が標準

  • 触診に頼らず、画面を見ながら針をコントロールするため、従来の穿刺とは異なる技術が必要です

針先の確認

  • 短軸像では、針先は高エコースポットとして描出されます

  • 針が血管内に入っていることを画像で確認しつつ、慎重に進めることが重要です


まとめ

PICC挿入では、

  • 血管走行の個人差を前提にエコーでルートを確認する

  • 動脈・神経叢から遠い部位を選ぶ

  • リアルタイム法で針先を確認しながら穿刺する

これらを徹底することで、安全かつ確実なカテーテル挿入が可能になります。


🔗 関連動画:さくら在宅チャンネル(YouTube

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