透析患者さんのシャント管理において、エコー(超音波検査)は欠かせないツールです。シャント機能や形態を把握することで、トラブルを早期に発見し、適切な対応につなげることができます。今回は「血流量測定」「血管抵抗指数」「シャント形態評価」の観点から、エコーでの観察ポイントを整理します。
1. 機能評価
① 上腕動脈血流量測定
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測定部位:肘から7〜8cm中枢側の上腕動脈
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算出方法:
血流量(mL/分)=TAV(cm/秒)× 断面積(cm²)× 60(秒)
ここで重要なのが TAV(時間平均血流速度) です。パルスドプラ法で得られる血流波形をオートトレースし、1心拍分を平均化して求めます。
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TAVは過大評価のリスクが少なく、信頼性が高い
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オートトレース機能が必須
※断面積の算出は血管径のわずかな測定誤差が大きく影響するため、正確な直径測定が求められます。
② 血管抵抗指数(RI)
RIは血流量測定時に自動で算出されます。動脈の血流抵抗を反映し、狭窄や流出路の状態を把握する際に有用です。
2. シャント形態評価
① 全体像の把握
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短軸走査で上腕動脈から末梢へ → 石灰化や狭窄を確認
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吻合部まで到達したら → 今度は末梢から中枢へ移動し、シャント静脈を描出
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分岐や合流を含めて、シャントの全体構造を俯瞰
② 分岐と合流の評価
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短軸像で「1本→2本=分岐」「2本→1本=合流」と判断
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特に血流方向と形態を意識しながら観察
③ 吻合部の描出
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初めは難しいが、吻合角度と深さを意識すると描出しやすい
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撓骨動脈と撓側皮静脈を同一画面に収めることを目標に
④ 狭窄の評価
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短軸走査で血管径が急に細くなる部位をチェック
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長軸像で狭窄長や血管壁の状態(内膜肥厚・石灰化・弁肥厚など)を確認
まとめ
エコーによるシャント評価では、機能(血流量・RI) と 形態(吻合部・分岐・狭窄) を系統的に確認することが重要です。
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血流量は TAV+断面積 で算出
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シャント全体像を 短軸と長軸を組み合わせて観察
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狭窄や血管壁の異常は早期に発見
現場でのルーチン化により、合併症の予防と透析の安定につながります。
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