
● 脂質異常症
― エネルギーを「増やすほど悪化する」代表的病態 ―
■ 脂質異常症とは
血中のリポたんぱくは、脂質を全身へ運搬する役割を担っています。
通常、脂質代謝はホメオスタシス(恒常性)により厳密に制御されていますが、
何らかの要因により血中脂質レベルが逸脱した状態を脂質異常症と呼びます。
■ 脂質異常症の主な指標(空腹時採血)
主な評価項目
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LDLコレステロール(LDL-C)高値
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トリグリセライド(TG)高値
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HDLコレステロール(HDL-C)低値
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non-HDLコレステロール高値
これらはいずれも、冠動脈疾患リスクと密接に関連します。
■ 脂質異常症における基本的な栄養療法
脂質異常症の栄養療法の基本は、
👉 「攻める」ことではなく「抑える」ことです。
● エネルギー設定
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過剰なエネルギー摂取を避ける
● 栄養素バランスの目安
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脂質エネルギー比:20~25%
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糖質エネルギー比:50~60%
● 脂質の質の調整
■ 各脂質指標が示す臨床的意味
● LDLコレステロール(LDL-C)
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酸化により変性したLDLが血管壁に沈着
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粥状動脈硬化を発症・進展
● HDLコレステロール(HDL-C)
● トリグリセライド(TG)
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高TG血症は急性膵炎のリスク因子
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糖質・アルコール摂取の影響を強く受ける
👉 高TG血症では
糖質制限・アルコール制限が必須
■ 攻めの栄養療法が禁忌となる理由
脂質異常症の患者に対して、
👉 過剰なエネルギー摂取そのものがリスクとなります。
特に避けるべき栄養構成
これらは、
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LDL-C上昇
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TG上昇
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動脈硬化進展
を助長し、攻めの栄養療法が“害”に転じる典型例です。
■ 結論
脂質異常症に「攻めの栄養療法」は原則不適
■ 在宅医療・高齢者医療での視点
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