
― 「減らすだけ」では解決しない ―
過栄養とは、主に
エネルギー摂取過剰や活動量不足により脂肪が過剰に蓄積し、
健康障害の発症リスクが高まった状態を指します。
特に注意が必要なのが サルコペニア肥満 です。
単なる肥満と比べて、
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ADL低下
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転倒・骨折
-
生命予後の悪化
を来しやすく、「体重を減らせばよい」という単純な問題ではありません。
① エネルギー摂取過剰に対するアプローチ
体重減量を目的とする場合も、
理論的なエネルギー設計が必要です。
体重1kg減量に必要なエネルギー量を
約7,000kcal として、以下の式で
1日あたりのエネルギー削減量を算出します。
具体例
2か月で5kgの減量を目指す場合
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7,000 × 5 ÷ 60
→ 約580kcal/日
この 580kcal/日 を
算出したTEEから差し引き、栄養量を設定します。
たんぱく質不足に注意する
エネルギー削減だけに注目すると、
たんぱく質量が不足しやすくなる点に注意が必要です。
筋肉量を維持するためにも、
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1.0 g/kg(標準体重)/日以上
のたんぱく質は、必ず確保するよう調整します。
👉 体重は減っても、筋肉を減らさないことが重要です。
② エネルギー消費不足に対するアプローチ
摂取エネルギーを減らすだけでは、
消費量が少なければ脂肪は燃焼しにくいままです。
筋肉量を増やし、
基礎代謝と脂肪燃焼を高めるためにも、
などの運動介入を必ず併用します。
👉 過栄養の是正は、
「栄養 × 運動」 の両輪がそろって初めて成立します。
ゴール設定における重要な注意点
患者・家族の思いを最優先にする
患者さんやご家族が
積極的な栄養介入や減量を望んでいない場合、
無理な介入はかえってQOLを低下させることがあります。
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何を大切にしたいのか
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どこまでを目標とするのか
を必ず確認し、ゴールを共有したうえで介入します。
栄養とリハのゴールは連動している
SMARTなゴール設定において、
栄養とリハビリのゴールは必ず連動しているはずです。
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リハビリのゴールは何か
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そのために必要な体力・筋肉量はどの程度か
を確認しながら、
栄養のゴールを設定する必要があります。
さいごに
― SMARTなゴール設定なくして、攻めの栄養療法なし ―
SMARTなゴール設定なくして、
質の高い「攻めの栄養療法」は成り立ちません。
ICFで評価を行ったうえで、
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多職種でゴールを共有し
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仮説を立て
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介入し
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結果を検証し
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必要に応じて修正する
というプロセスを繰り返すことが重要です。
また、栄養量を付加・削減する介入には、
必ず運動(活動)を併用する必要があります。
リハ栄養管理を行う際は、
常に
「今、目指すべきゴールは何か」
を問い続け、
仮説と介入をアップデートし続けることが、
臨床の質を高めます。