在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2022-11-10から1日間の記事一覧

パーキンソン病を科学する

SWEDDs; Scans without evidence of dopaminergic deficit この言葉の意味は 専門家が「パーキンソン病」と診断したにも関わらず DAT SCANが正常である一群です DAT SCANの普及とともに注目されるようになり L-DOPAへの反応が不良で、中止しても悪化しないか…

パーキンソン病を科学する

パーキンソン病の診断においてDAT SCANが有用です トレーサーのドパミントランスポーターへの集積を見て診断するものです これにより パーキンソン病 多系統萎縮症 進行性核上性麻痺 レビー小体型認知症 大脳皮質基底核変性症 の診断が正確に行えることにな…

パーキンソン病を科学する

パーキンソン病の診断として心筋MIBGシンチグラフィーが有用です。 その診断特性は簡単に説明すると下記のようにまとめられます。 ・パーキンソン病やレビー小体型認知症ではαsynucleinが交感神経終末から蓄積する ・αsynucleinが蓄積した交感神経終末は脱落…

患者さんが不穏・せん妄になったら

せん妄に関して薬物治療は、簡単ですが安易かつ患者さんの為にならない治療です。 脳外科医として働いていた頃に、クモ膜下出血で救命した患者さんがいました。 60歳代の患者さんで比較的若く自分で食事も食べれるし、自排尿なども自立しておりリハビリ病棟…