2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧
高齢者の皮膚のかゆみはしばしば遭遇する問題です。とりわけ寒い時期なると症状が悪化します。年をとると、何故こうした症状が生じるのでしょうか。理由として高齢者は皮脂が少なく、容易に乾燥します。こうした症状に関しての ポイントは皮脂を落とさないこ…
,"data":{}},{"key":"baotv","text":"〇殺細胞薬には、骨髄抑制による発熱性好中球減少症・感染症があります。一般的な抗がん剤の副作用としてイメージしやいものです。","type":"unstyled","depth":0,"inlineStyleRanges":[{"offset":1,"length":60,"style"…
小細胞がんの治療に関して詳述してまいります。 小細胞がんは基本的に取りきれない癌にて、手術での根治は困難ですがTrue stage Ⅰと呼ばれるステージでは、切除+術後補助化学療法にて根治の可能性もあります。 次に限局型は、化学放射線療法(ケモラジ)にて生…
認知症の行動・心理症状(BPSD)に対して、漢方薬の抑肝散が効くことが知られており、私自身もよく処方しています。 自身の抑肝散処方で忘れられない症例は、頚椎症性脊髄症の患者さんで、手術前日にせん妄状態になった患者さんです。誰もが知る某有名企業の…
肺がんの化学療法において、Driver mutaion(ドライバー遺伝子変異)と 癌化と癌の増殖に重要な特定の遺伝子変異が分子標的薬おいて効果があることが分かってきました。分子標的薬は遺伝子産物の働きを抑制し腫瘍の増殖を抑える高い効果を示し、転移・進行がん…
Wake up strokeという言葉があります。「朝になっておじいんさんが起きてこないから、見にいったら動けなくなっていた」心臓や脳の血管性の病気は寝ている間に起こることが多くあります。しかし習慣的に降圧剤は朝飲む処方とされています。これは、起きてい…
非小細胞がんのⅢB~Ⅳ期における治療は切除不能であり、化学療法が主体となります。これに新たな治療薬として、2015年以降免疫チェックポイント阻害薬が使用できるようになりました。 具体的なレジメは、ニボルマブ(オブジーボ)においては 投与量は3mg/kg、投…
JAMAに在宅診療(外来)での尿路感染症の診断と管理に関するレビューが掲載されています。いわゆる膀胱炎を含む尿路感染症に遭遇する機会は、すべての外来診療を行う医師にとって、きわめて多いものと思われます。非常に重要な知見が含まれていると思い、まと…
非小細胞がんのⅢB~Ⅳ期における治療は切除不能であり、 化学療法が主体となります。 具体的な標準としてはプラチナベース(プラチナタブレット)であり、プラチナ製剤にタキサン、ゲムシタビンなどを併用(腺がんはペメトレキセド)します。奏効率30%であり、SD…
褥創にガーゼを当てるということはよく行われていますが、あまりよくない処置です 褥創治療においては、褥創はなぜできるのか?傷が治るとはどういうことなのか?を考えなければなりません。 ①褥創はなぜできるのか?廃用が進んだりで寝たきり状態になり寝返…
非小細胞がんの治療に関して Ⅰ-ⅢA期までは手術+化学療法となります ⅢB期は化学放射線療法です Ⅳ期は化学療法+緩和ケアとなります 在宅での治療を希望しながら化学療法の併行は非常に多くなっているので、少し細かい知識ですが、化学療法の詳細について下記…
小細胞癌の特徴として全肺がんの約2割という点です。 また小細胞癌は進行のスピードが速く 早期に転移しやすい癌です。治療に関しては、ごく早期のⅠ期を除き切除しても治らないことより、治療は化学療法と放射線療法が中心です。治療初期は感受性高く奏功し…
風邪に対する漢方薬として有名なのは葛根湯です。 しかし、漢方薬は病名に対して使うのではなく、その人の体質や状況に合ったものを選ばないといけません。 葛根湯は「体力が中等度以上で、風邪の引き始めでゾクゾク寒気がして、汗をかいていない方」に使う…
非小細胞癌の特徴は✓全肺癌の8割 ✓手術後の再発多く再発後は予後不良です。 非小細胞がんの5年生存率の性別、ステージごとに 男性 40.8% 女性 61.0% Ⅰ期(ステージ1) 84.1% Ⅱ期(ステージ2) 54.4% Ⅲ期(ステージ3) 29.9% Ⅳ期(ステージ4) 8.1% となります。また…
下痢症状を認めた場合の生活指導として、水分を積極的に摂ることを指示します。水分を摂るとますます下痢をすると考え、水分摂取を控える方がいます。しかし、下痢によって体から水分が失われますから、むしろいつもより水分は多く摂らなければなりません。…
ここから、がんの各論に関して詳述してまいりますまず肺がんの総論として ・予後不良の疾患である治療においては免疫チェックポイント阻害薬により、ブレイクスルーが起こっています。特に非小細胞がんは免疫チェックポイント阻害薬が承認され活発な研究が進…
褥創が感染しているかどうかは、褥創周囲に感染の4徴候(熱感、発赤、腫脹、疼痛)があるかどうかで判断します。 感染していた場合、大原則として、褥創内に消毒薬(イソジンシュガー、カデックス軟膏、ユーパスタなど)を入れてはいけません! その理由は…
抗がん剤治療としての化学療法の一番の問題点は、誰に効くのかわからないことです。 たとえば・・・大腸がんステージⅢの補助化学療法において12-16%の患者の再発を妨げる一方で、80%以上の患者さんに不要となります。 投与すれば副作用の危険がある治療を80…
医者になって最初の年に神経内科の先生が脳外科をローテーションしており、その際に色々と教えて頂くこと多かったのですが、その時に印象的な質問されました。 「パーキンソン病って認知機能障害ある?」その際に「あると思います」と答え褒められてことを記…
ここで、少しだけがん治療の歴史とりわけ抗がん剤の変遷について少しだけ述べさせて下さい まず抗がん剤は第二次世界大戦の毒ガス治療に始まります それは化学兵器ナイトロジェンマスタードガス➤粉末です 次にホルモン剤として 1938年の合成エストロゲン➤前…
最近経験した症例です。 がん疼痛は体性痛,内臓痛,神経障害性疼痛に分類されますが,神経障害性疼痛は腫瘍の神経浸潤によって生じ,しばしばモルヒネなどのオピオイドに抵抗性で難治性です。 通常プレガバリン、ミロガバリンなど使用しますが、そもそも内…
がん緩和ケアにおいて在宅医療医が必要とされる共通言語がいくつかあります。 例えば診療情報などにCR、OS、PRなどの言葉は頻繁にでてきます。こうした言葉を理解していないと『先生、私はあとどれくらいですか?』『病気の状態は、どんな感じですか?』とい…
パーキンソン症状は、筋肉に力が入りその力が思うように抜けない固縮と、勝手に動いてしまう振戦が代表です。固縮とは簡単に言えば身体が固まったような状態を示す言葉であり、振戦とは震えているような症状です。そしてレビー小体型認知症においては固縮が…
がん治療においてガイドラインなどに準じた標準治療という選択肢があります。 ただし在宅医療の対象となる高齢者・併存疾患のある癌患者において強力な治療ができない場合があります。 こうした場合体力や併存疾患によって個別に治療を選択する必要がありま…
褥瘡は、ただの皮膚の傷ではありません。哺乳類が陸上に上がれたのは皮膚のおかげであり、母なる海を体内に止めおく重要なバリアーの破綻が褥瘡です。当然、このバリアーの破綻は感染の原因となります。そして体圧管理、湿潤療法など行っても残念ながら褥瘡…
前回までは緩和ケアに関するテーマでしたが、ここからがん治療に関する総論を述べていきます。まずがん治療を行うか否かの指標としてPerformance Statusという一般状態を示す指標があり、一般的にPSと略称されます。ここで重要なことはPS0-2までは化学…
ショートステイ中、廊下から「やっぱりこいつだ」という男の声を聞いた。自宅に帰ってきてから、天井から声が聞こえるようになり、天井に「面と向かって言え」などと話し掛けている。押入れを開けたり、家の中を徘徊するようになったと相談がありました。 抑…
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在宅診療において担癌患者さんには胸水貯留に伴う呼吸苦ある患者さんがいます。最近在宅診療において胸水の排液(間歇的、持続的いずれも)を行う患者さんが増え、常に当院でも胸水ドレナージ行う患者さんがいる為、少しまとめてみます 胸水貯留の患者さんにお…
せん妄の薬 Up Dateしたいと思います。 死亡直前の終末期せん妄は90%の患者に生じ、家人・スタッフの強いストレスとなります。まず治療の決め手は抗精神病薬であるが、睡眠薬(BNZ)の併用が重用されます。 オランザピンは半減期長く、長時間続くせん妄/嘔気に…