在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

褥瘡を科学する

外用薬について知っておかなければならない理由として、一番最初に褥瘡に気づくのは Nsであり、最初に初期対応するのもNsであるからと私は考えます。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

高齢者の皮膚のかゆみ~老人性掻痒症

高齢者の皮膚のかゆみはしばしば遭遇する問題です。とりわけ寒い時期なると症状が悪化します。年をとると、何故こうした症状が生じるのでしょうか。理由として高齢者は皮脂が少なく、容易に乾燥します。こうした症状に関しての ポイントは皮脂を落とさないこ…

褥瘡を科学する

創周囲の皮膚が真菌症などの皮膚感染症を発症してる場合湿潤環境により症状が悪化しやすくなります。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

高齢者の認知症に関する漢方薬

認知症の行動・心理症状(BPSD)に対して、漢方薬の抑肝散が効くことが知られており、私自身もよく処方しています。 自身の抑肝散処方で忘れられない症例は、頚椎症性脊髄症の患者さんで、手術前日にせん妄状態になった患者さんです。誰もが知る某有名企業の…

褥瘡を科学する

感染創にはドレッシング材は使用せず、毎日の洗浄と抗菌作用のある外用薬を中心とした局所療法を優先します。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

6.3パーキンソン病に関する勉強会をwebにて開催いたします

6.3パーキンソン病に関する勉強会をwebにて開催いたします。 医療関係者だけでなく、どなたでも参加可能です。 変性疾患として最も頻度の高い疾患であり、近年疾患概念が大きく変化している病気です。 認知症と同じくらい、手の震え、歩きにくい等の症状で患…

降圧剤を飲む時間

Wake up strokeという言葉があります。「朝になっておじいんさんが起きてこないから、見にいったら動けなくなっていた」心臓や脳の血管性の病気は寝ている間に起こることが多くあります。しかし習慣的に降圧剤は朝飲む処方とされています。これは、起きてい…

褥瘡を科学する

褥瘡管理において、上記のことに気をつけることが重要です。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

創部へのガーゼ処置について

褥創にガーゼを当てるということはよく行われていますが、あまりよくない処置です 褥創治療においては、褥創はなぜできるのか?傷が治るとはどういうことなのか?を考えなければなりません。 ①褥創はなぜできるのか?廃用が進んだりで寝たきり状態になり寝返…

褥瘡を科学する

トップドレッシング(2次ドレッシング)使用の際は、資料が示すように湿潤環境、感染管理に考慮することが必要です。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

在宅医療における風邪症状に対する漢方

風邪に対する漢方薬として有名なのは葛根湯です。 しかし、漢方薬は病名に対して使うのではなく、その人の体質や状況に合ったものを選ばないといけません。 葛根湯は「体力が中等度以上で、風邪の引き始めでゾクゾク寒気がして、汗をかいていない方」に使う…

褥瘡を科学する

ドレッシング材は適切なサイズにて使用が重要ですが、資料にあるようにカットして使用できるドレッシング材と、カットすることが望ましくないドレッシング材があります在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

褥瘡の感染

写真は逗子在住山内明徳様撮影 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

褥瘡を科学する

ドレッシング材の選択において、滲出液の量をめやすにドレッシング材を選択することが重要です在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

認知症とパーキンソン病の関係性

認知症患者さんには、一定程度パーキンソン病に類似した症状見ることが多々ありました。とりわけ、これは外勤(医師は常勤先以外にも外勤として他院でパートタイムで働くことがあります)。この外勤先は、整形外科がメインの地域で信頼されている病院ですが、…

褥瘡を科学する

資料の様にドレッシング材を使用することも可能です。重要なことは、各ドレッシング材の特徴や創部の状態に合わせた大きさのドレッシング材を使用することです在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

在宅診療における高齢者の下痢について

下痢症状を認めた場合の生活指導として、水分を積極的に摂ることを指示します。水分を摂るとますます下痢をすると考え、水分摂取を控える方がいます。しかし、下痢によって体から水分が失われますから、むしろいつもより水分は多く摂らなければなりません。…

褥瘡を科学する

ドレッシング材を使用する際に重要なことは、各ドレッシング材の特徴や創部の状態に合わせた大きさのドレッシング材を使用するということです。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

レビー小体型認知症におけるパーキソニズム

パーキンソン症状は、筋肉に力が入りその力が思うように抜けない固縮と、勝手に動いてしまう振戦が代表です。固縮とは簡単に言えば身体が固まったような状態を示す言葉であり、振戦とは震えているような症状です。そしてレビー小体型認知症においては固縮が…

褥瘡を科学する

痛緩和を目的としたドレッシング材は上記資料のようなものがあります。 日本で販売されているドレッシング材は疼痛緩和する効用ありませんが、粘膜部をシリコーンにすることで角層傷めず、痛みを最小限にするドレッシング材が多く発売されるようになりました…

認知症とパーキンソン病(症候群)関係

医者になって最初の年に神経内科の先生が脳外科をローテーションしており、その際に色々と教えて頂くこと多かったのですが、その時に印象的な質問されました。 「パーキンソン病って認知機能障害ある?」その際に「あると思います」と答え褒められてことを記…

褥瘡を科学する

浸出液を吸収し保持するドレッシング材として資料のような被覆材が挙げられます。 これらの被覆材は、余分な浸出液を貯留させないように、創面の浸出液を吸収します。また、吸水力に優れ、かつ浸出液を保持し湿潤環境を保ちます。深さある創に充填することも…

褥瘡は、この世から無くなるのか?

褥瘡は、ただの皮膚の傷ではありません。哺乳類が陸上に上がれたのは皮膚のおかげであり、母なる海を体内に止めおく重要なバリアーの破綻が褥瘡です。当然、このバリアーの破綻は感染の原因となります。そして体圧管理、湿潤療法など行っても残念ながら褥瘡…

褥瘡を科学する

資料の褥瘡被覆材の重要な特徴として浸出液を吸収し保持するドレッシング材であることが挙げられます。 これにより余分な浸出液を貯留させず、創面の浸出液を吸収します。さらに吸水力に優れ、かつ浸出液を保持し湿潤環境を保ちます。また深さある創に充填す…

褥瘡に対する体圧管理について

褥瘡は、そもそも論で体位変換できない状態の部位に持続的に圧力がかかることにより生じます。なので、褥瘡治療に対し、湿潤療法を熱心行ったとしても、かかる圧力を減じなければ根本的にはいつまで経っても褥瘡はよくなりません。褥瘡予防のために頻回に体…

褥瘡を科学する

褥瘡の状態によっては、壊死組織の除去が必要な場合もあります。こうした場合は、壊死組織を自己融解させる外用薬が有用な場合があります。以前と比べ、褥瘡治療の道具は格段に増えており、これらの特性を理解し、適切な治療が行えるようにしていかなければ…

褥瘡に対する湿潤療法について

病院勤務時代の術後の患者さんで、創部治癒遅延が予想される患者さんに対してはカラヤヘシブという被覆材を用いていました。とても有用な被覆材ですが高価であり、通常の薬局などで購入することができず褥瘡治療に援用することができません。褥瘡に対しては…

褥瘡を科学する

今回から在宅医療において切っても切り離せない褥瘡を科学的考察させて下さい。 まず、ドレッシング材は上記の様に何種類かに分類できます。 示したドレッシング材は 創面閉鎖し、創面に湿潤環境形成するドレッシング材であり 粘着性のドレッシング剤が創周…

褥瘡管理について~体圧管理と湿潤環境保持ついて

褥瘡治療とは、軟膏の種類を変えてみたり、創傷被覆材を変えてみたりすることではありません。 褥瘡を治すには、「なぜ褥瘡ができるのか」、「傷(キズ)が治るということはどういうことなのか」といった、理論的な背景を知っておく必要があります。 まず、…

認知症を科学する~一般の方々へ

,"entityRanges":,"data":{}}],"entityMap":{},"VERSION":"8.71.11"}">孤独×認知症の相関は、とても実感することであり上図の研究は、それを科学的に裏付けています。