在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2023-07-18から1日間の記事一覧

多愁訴に半夏厚朴湯が著効した症例

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)はいわゆる「ヒステリー球」という、喉に何かが詰まったような違和感に効くとされている漢方薬です。 当院の患者さんで、半夏厚朴湯がよく効いた患者さんがいたので報告します。 症例:90代女性 診察の度に、「喉が詰まる」…

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 6

がん患者さんの疼痛管理には定時で服用するオピオイドが必要とされ、これをベース(基礎的)の内服とされます。 こうしたベースの内服においても、がん突出痛と呼ばれる痛みに対する投薬も必要となってきます。 がん突出痛のある患者に対して、どのオピオイド…