在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

間違いだらけのリハビリテーション

新版 間違いだらけのリハビリテーション 「起立-着席運動」のすすめ | 三好 正堂 |本 | 通販 | Amazon リハビリは30年前と比べて治療成績が悪くなっているとのことです。 筆者はその理由は、額に汗する地道な治療が少なくなってきたためではないかと言います…

褥瘡を科学する22

深い褥瘡の治療方針と創面及び外用薬の選択は上記のように考えるべきです 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する知識 #逗子、葉山、横須賀市、鎌倉市、横浜市の在宅医療

入浴中の突然死~浴室を暖かくしてヒートショックを防ぎましょう

高齢者においては入浴中に亡くなることは非常に多いことは、最近知られるようになりました。ちなみに熱中症の死亡者数は、最大でも2000人以下とされています。一方冬のヒートショックで死ぬ人は年間2万人と概算されています。 日本では夏に暑くて亡くなる人…

2023.12.11 協和キリンからの依頼セミナー開催のお知らせ

日本人男性の2人に1人、女性の3人に1人が癌に罹患する時代です。 人には必ず最期の時間があることは避けられない事実です。 精神的なサポート、家族の負担軽減等たくさんの解決すべき課題において、今回はこの時間を苦痛なく穏やかに自宅で過ごすには、…

褥瘡を科学する21

深い褥瘡・創傷の外用薬による治療戦略は上記に則るべきです 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する知識 #逗子、葉山、横須賀市、鎌倉市、横浜市の在宅医療

在宅医療における癌患者さんにおける様々な症状

がん患者さんは、抗がん剤や放射線治療などにより、口内炎(口腔粘膜炎)ができやすい状態になっています。口内炎の治療はというと、一般的に軟膏や痛み止めなどになりますが、効果はいまひとつです。たかが口内炎といえども、担癌患者さんは自分に体調にと…

褥瘡を科学する20

急性期褥瘡×浅い褥瘡に用いられる外用薬として資料のような外用薬が適切と考えます。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する知識 #逗子、葉山、横須賀市、鎌倉市、横浜市の在宅医療

認知症治療の功罪~アリセプトの誕生秘話

認知症治療薬として現在日本で使用可能な薬は4種類ありますが、その先駆けとなった薬は日本発の薬であるアリセプトです。アリセプトは杉本八郎博士が開発し、彼はこの薬の開発で、薬の世界のノーベル賞と言われる英国ガリアン賞・特別賞や恩賜発明賞などを受…

褥瘡を科学する19

主薬の機能は壊死の除去、感染の制御、湿潤の調整(吸水、保湿、補水)、肉芽形成促進、上皮化促進です。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する知識 #逗子、葉山、横須賀市、鎌倉市、横浜市…

高齢者の痛みの治療~PMR(リウマチ性多発筋痛症)

リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica:PMR)は、急性発症の頸部、肩、臀部などの著しい痛みとこわばりを特徴とします。私自身、脳外科医としての勤務医時代には脊椎の手術と外来も行っていたのでこうした症状の患者を沢山診ておりました。本疾患は…

褥瘡を科学する18

主薬の機能は壊死の除去、感染の制御、湿潤の調整(吸水、保湿、補水)、肉芽形成促進、上皮化促進と様々な機能を有します。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する知識 #逗子、葉山、横須賀…

在宅患者おける癌患者さんにおける吐き気

がん患者さんは様々な理由で嘔気嘔吐が生じやすくなっています。これらの症として、一般的には、プリンペランやノバミンが使われることが多いです。プリンペランやノバミンの注意点は、どちらもドパミン受容体拮抗薬なので、錐体外路症状起こす可能性があり…

褥瘡を科学する17

主薬の機能は壊死の除去、感染の制御、湿潤の調整(吸水、保湿、補水)、肉芽形成促進、上皮化促進です。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する知識 #逗子、葉山、横須賀市、鎌倉市、横浜市…

人生の最期を決める時の重要なこと~食べることについて~その2

日本の俳句における中興の祖である、正岡子規は食べることに貪欲だったそうです。「柿食えば 鐘がなるなり 法隆寺」という句も食べものに関する句ですし。西行や芭蕉が自然と心象風景を融合させようとしましたが、食べ物が句に出てくることは無いですし。 ・…

褥瘡を科学する16

創傷治癒で主薬は何をするか?主薬の機能は壊死の除去、感染の制御、湿潤の調整(吸水、保湿、補水)、京成形成促進、上皮化促進など外用薬ごとに特徴あることの理解が必要です。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療…

人生の最期を決める時の重要なこと~食べることについて~その1

高度成長期にスーパーという概念を日本に普及させたダイエーの創立者である中内功さんは、強烈な戦時体験をしています。南の島で補給が絶たれた戦況で銃弾でなく、飢餓や病に仲間が倒れていく中で、命を繋ぎとめた思いとして「日本に帰りすき焼きを食べたい…

褥瘡を科学する15

外用薬の特性として疎水性基剤と親水性基剤があることを理解する必要があります 疎水性基剤:水分となじまず、少量の浸出物を創面にとどめ保湿、保護効果を示す 親水性基剤 乳剤性基剤:水中油型は乾燥した側面に水分を補給 水溶性基剤:浸出液を吸収する 在宅…

高齢者に適したフェントステープの使い方

患者さんの活気がなくなり、経口も難しくなってきた場合痛みをとる治療の一つとして麻薬の貼り薬があります。フェントステープはフェンタニル(麻薬)の貼付薬であり、在宅医療の現場では非常に重宝します。特に癌患者さんで、内服できなくなったが痛みが出…

褥瘡を科学する14

深い褥瘡などの慢性創傷では、治癒を阻害している要因は何かを判断し、最優先の阻害要因を排除するのに有効な主薬の機能を決定することが重要です。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する…

褥瘡を科学する13

外用薬について知っておかなければならない理由として、一番最初に褥瘡に気づくのは Nsであり、最初に初期対応するのもNsであるからと私は考えます。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する…

褥瘡を科学する12

創周囲の皮膚が真菌症などの皮膚感染症を発症してる場合湿潤環境により症状が悪化しやすくなります。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する知識 #逗子、葉山、横須賀市、鎌倉市、横浜市の…

人の見た目は大事

人は見た目が〇〇割という、本が以前売れていたように記憶しています。調べれば、すぐ分かるのですが敢えて調べません。見た目で騙されないように、常々思っていたりもするので。そして見た目が老けていると実際の寿命も短いようです。これは、経験則からも…

褥瘡を科学する11

感染創にはドレッシング材は使用せず、毎日の洗浄と抗菌作用のある外用薬を中心とした局所療法を優先します。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要な褥瘡治療に関する知識 #逗子、葉山、横須賀市、鎌倉市、…

在宅医療における薬の飲みすぎに関する問題

薬の飲みすぎをポリファーマシーと呼びます。カタカナの方が何か学術的な印象もあるので、ポリファーマシーとします。私自身、勤務医時代におけるポリファーマシーの原因は、処方する側7割、処方される側3割と考えてました。 「先生、歩くと少しフラフラす…

褥瘡を科学する10

ドレッシング材は適切なサイズにて使用が重要ですが、資料にあるようにカットして使用できるドレッシング材と、カットすることが望ましくないドレッシング材があります 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com) #在宅医療医に必要…