在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2022.2.25認知症を科学してみようと思います

認知症の患者さんを診ていて痛切に感じるのは、誤った理解にて認知症に対する治療が行われている現実です。
これは、患者さん及び家族から「認知症を予防する薬をだしてほしい」「CTを撮って認知症か調べて欲しい」「認知症の注射が発売されると聞いたのですが」
認知症という疾患は、人の寿命が延びたことによる避けられない宿命であるとも言えます。
神経細胞は再生しないことにより自我の同一性が保持され、昨日の私と今日の私が同一であると考えます。骨や皮膚のように日々ターンオーバーしていたら、何カ月単位で私は別人となってしまうでしょう。
また、医療者も極めて安易に認知症治療薬を処方しています。
認知症治療の一番の問題は、脳に作用する薬を風邪薬のように処方される弊害と考えています。
もちろん、認知症に関して科学的に可能なアプローチも存在します。
少し、前置き長くなりましたが認知症に対する科学的アプローチに対して可能な限り分かりやすく説明するセミナーを企画させて頂きました。大人の事情にて対象は看護師・ケアマネージャーとしておりますが、一般の方の聴講も可能です。時節柄Zoomのみの聴講ですが認知症は、全ての人に関係する病態です。「難しいことを分かりやすく」私の尊敬する上司の口癖に少しでも近づけるようにお話しさせて頂くと共に、QAコーナーもありますので、私の分かる範囲で皆さま疑問にお答えさせて頂きます。
少しでも大好きな場所の人々が認知症への理解が深まりますよう。https://www.shounan-zaitaku.com/

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