在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する16

がん緩和ケアにおいて在宅医療医が必要とされる共通言語がいくつかあります。
例えば診療情報などにCR、OS、PRなどの言葉は頻繁にでてきます。こうした言葉を理解していないと『先生、私はあとどれくらいですか?』『病気の状態は、どんな感じですか?』という問いに正確に答えるか否かは別の問題として、医師が病気のことを理解しているか否かは患者さんは鋭敏に感じとります。例えとして適切か分かりませんが、車の故障などで、故障個所を説明して、その原因を明確に分からずともこちらが理解できる推測を説明される安心できますし、分かっているなと感じます。
患者さんから聞かれた際に必要な共通言語
CR(Complete Response)➤完全奏功(消失)
PR(Partial Respose)➤部分奏功(縮小)
CR+PR=RR(Response Rate)➤奏効率(割合)
SD(Stable Disease)➤安定(少し縮小・増大含む)
PD(Progressive Disease)➤進行・増大(悪化)
CR+PR+SD=病態制御率DCR(Disease Control Rate)

奏功(消失・縮小・安定)した患者さんの合計
全生存期間 Overall Survival:OS
➤患者が生存している期間
➤半数の患者が生存している期間(中央値として)
 median OSを用いることが多い
無増殖生存期間(Progression-Free Survival:PFS)
➤腫瘍が悪化するまでの期間
➤治療が効いていた期間
無病生存期間(Disease-Free Survival:DFS)
➤癌が再発するまでの期間
➤効果を目指した期間の指標