在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 46

治療の標的になる遺伝子異常として肺の非小細胞がんと例に考えると

Driver mutaion(ドライバー遺伝子変異):癌化と癌の増殖に重要な特定の遺伝子変異

においては分子標的薬が有効です。

具体的には遺伝子産物の働きを抑制し腫瘍の増殖を抑える高い効果を示し、転移・進行がんでも数年以上の予後が期待できます。

具体的には下記の薬剤が有効です。

EGFR阻害薬

ALK阻害薬

BRAF阻害薬

ROS1阻害薬

EGFR遺伝子変異陽性肺がんに対するゲフィチニブの有効性の例を示します

下記グラフは、分子標的治療薬は良く効く、そして長く効くという特徴示しています。