在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 62

がん緩和ケアにおいて避けて通れないのが嘔気嘔吐の管理であり、個人的には疼痛管理より困難な場合が多いと感じております。

時間軸で考える場合

急性(24H以内):5HT3受容体拮抗薬

遅発性(24H以降):ステロイド

予期性:ベンゾジアゼピン

を使用します。

重症度で考える場合

軽度(食事摂取が可能):

通常の制吐剤

ドパミン拮抗薬:メトクロプラミド・ブロクロルペラジン

ベンゾジアゼピン:ロラゼパム

を使用します。

中等度:5HT3受容体拮抗薬(グラニセトロン)

を使用します。

重度:5HT3受容体拮抗薬+輸液+通常の制吐剤+デキサメタゾン

を使用します。

個人的には適応外使用ですがオランザピンを頻用します。

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