在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

人生の最期を決める時の重要なこと~食べることについて

SNSなどでは、食べ物の投稿も人の注目を上げる要素のようです。インスタ映えなど、景色や食べ物の投稿が多いですし。やはり知りたい×感動したい×食べたい というのは人の根源欲求なのでしょうか。 すでに人工栄養を行っている患者さんに対しては ・今の状態…

パーキンソン病を科学する

パーキンソン病×認知症に関しては、下記の図が示すように発症年齢が高いグループに認知症とパーキンソン病の相関が認められます在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

人生の最期を決める時の重要なこと~食べることについて

日本の俳句における中興の祖である、正岡子規は食べることに貪欲だったそうです。「柿食えば 鐘がなるなり 法隆寺」という句も食べものに関する句ですし。西行や芭蕉が自然と心象風景を融合させようとしましたが、食べ物が句に出てくることは無いですし。 ・…

パーキンソン病を科学する

症状の進行は予測できるか? この問題に関する体軸症状・自律神経症状に関しては下記のような予測が可能です。 また、このグラフ示すのは運動症状から10-15年経過すると様々な症状の顕在化を示しています。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shouna…

人生の最期を決める時の重要なこと~食べることについて

高度成長期にスーパーという概念を日本に普及させたダイエーの創立者である中内功さんは、強烈な戦時体験をしています。南の島で補給が絶たれた戦況で銃弾でなく、飢餓や病に仲間が倒れていく中で、命を繋ぎとめた思いとして「日本に帰りすき焼きを食べたい…

パーキンソン病を科学する

パーキンソン病の症状進行予測については、進行の早さは下記のような知見があります 高齢で発症、姿勢不安定・歩行障害で発症>若年で発症、振戦優位で発症在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

在宅患者さんにおける痛みの治療(内服が難しくなってきたら)

患者さんの活気がなくなり、経口も難しくなってきた場合痛みをとる治療の一つとして麻薬の貼り薬があります。フェントステープはフェンタニル(麻薬)の貼付薬であり、在宅医療の現場では非常に重宝します。特に癌患者さんで、内服できなくなったが痛みが出…

パーキンソン病を科学する

パーキンソン病患者さんの質問に、どれくらいで寝たきりになるかという質問があります。 下記のデータが示すことはドーパ製剤はパーキンソン病を治癒させることはできないが、寝たきりになる=進行度を遅らせることを示しています。この機序は、今後詳しく説…

人の見た目は大事

人は見た目が〇〇割という、本が以前売れていたように記憶しています。調べれば、すぐ分かるのですが敢えて調べません。見た目で騙されないように、常々思っていたりもするので。そして見た目が老けていると実際の寿命も短いようです。これは、経験則からも…