在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

認知症を科学する

f:id:neurosamasama:20220110152025j:plain認知症治療薬に対する効果判定に関してRCT(ランダム化比較試験という仮説立証検定で最も信頼できる試験と考えて下さい)10本をまとめて検証した結果は、認知症治療薬ADAS-cogという点数を2.37改善するのみという結果でした。臨床的に意味ある改善は4点とされています。この4点という改善を得るためには認知症の患者さん42人に投薬行うと1人くらい効果ありと出来るということです。つまり、効果が明らかになければ100人に投与して98人近くは薬を止めても問題ないというのが認知症治療薬の現実と考えます。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)