2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧
年をとると色々な箇所が痛くなります。腰痛などは、大なり小なりあると考えます。こうした際に痛み止めをどうするか。NSAIDsと呼ばれる痛み止めには胃潰瘍などを生じさせるリスクあり胃薬が必要です。痛み止めのロキソニンは切れ味は良いですが、その分副作…
パーキンソン病の身体所見として最も有名な振戦について その特徴は下記のようにまとめることができます ・母指の振戦は、丸薬まるめ運動と表現される ・静止振戦は、姿勢時振戦、両者の混在など様々なパターンがある ・静止振戦は、パーキンソン病に比較的…
ガスター等のH2ブロッカーを長期間使用することで、高齢者の認知機能が低下するリスクが報告されています。これは中枢神経にもH2受容体存在することが、その理由です。ただし、こうした薬剤は脳内への移行はしにくいのですが、腎機能障害などにより排泄が遅…
以前勤務していた病院の看護師さんのお母さんが痩せ薬として飲んでいたのが、利尿剤だったという笑えない話を聞いたことあります。ボクシングなどでも計量前にサウナで脱水となり計量に挑むのは有名な話です。高齢者医療においても脱水との闘いは大変です。…
パーキンソン病の問診で特に注意する点として、非運動症状にも注意が必要です。 具体的には ・幻視の有無 ・REM睡眠行動異常(睡眠障害) ・むずむず脚症候群(睡眠障害) ・自立神経障害(便秘、起立性低血圧) ・うつの合併(精神症状) ・抗精神病薬やスルピリド(…
いつの時代もダイエットは、流行っています。 僕自身学生時代はラグビー部所属していたので、ケガをしないよう筋トレで体重増やしていた時期と、研修医時代に体重が8-10kg落ちた時期を除き多少の増減はありますが、最近20年は±1.5kg以内の変動です。 しかし…
ご高齢の患者さんの悩みの一つに眠れないというのがあります。高齢者の不眠は生理的変化の一つで、実際に寝ている時間は加齢とともに短くなり、高齢者では6時間以下と言われています。高齢者は熟眠感を得られる徐波睡眠の時間が短くなり、また中途覚醒時間が…
パーキンソン病の問診においては、患者さんの主訴として運動症状を主訴とすることが多いことが重要です。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)
前回運動による認知症予防効果について触れたのですが、逆の研究結果がBMJ. 2017 Jun 22;357に掲載されています。 内容は認知症を発症した患者とそれ以外の参加者の間で、追跡期間中の1週間あたりの総運動時間、低強度の運動をした時間、中~高強度の運動を…
アルツハイマー型認知症治療薬「アデュヘルム」のニュースが駆け巡りましたが、治療効果、治療適応、費用などまだまだ夢の薬でないというのが実感です。自身、年齢と認知機能のギャップのある方には、個人的によく3つの質問を20年近くしています。それは職…
縄文時代の人類の平均寿命は凡そ15歳、戦前のそれは50歳前後だったそうです。 そして現在人生100年時代に突入しています。 ヒトの寿命に大きく貢献したのは栄養状態の改善であることは間違いありません。 そして在宅医療において適切な栄養管理とは?どうす…
日本家屋は非常に寒い。木造家屋が多いためお風呂やトイレなど肌が露出する場所での気温が非常に低い場合が多い。元野球監督であり評論家である野村克也さんがお風呂場で亡くなっているのが見つかったなども記憶に新しいところです。推定でヒートショックで…
パーキンソン症状を呈する疾患の診断アルゴリズムは上図のように 身体学的所見、病歴、身体診察、補助検査にておこなわれます。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)
日本人は無類の薬好きです。高齢者で薬を内服していない患者さんを診るのは年に数回くらいかもしれません。そして安易な投薬の危険に関してバイオアベイラビリティの観点から。バイオアベイラビリティとは、服用した薬剤が全身循環に到達した割合を示した値…
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在宅医療をするには介護保険に精通しておかなければなりません。在宅医療の患者さんは基本的に外来に通うことが難しい患者さんです。なので、当然ベッドでの生活が多くなります。ここで、当然のようにベッドと書きましたが、畳の上に布団を敷いて寝起きする…
パーキンソン病治療は後期になると、様々な処方にて対応する場合があります。それぞれの処方の特徴と処方方法に関して工夫することより、患者さんの病態が劇的に変化することがあるのもパーキンソン病治療の醍醐味と私は考えております。在宅医療 | さくら在…
老衰の末期や末期がんなどで食べられなくなった患者さんを自宅で診ている場合に食べれなくなったら何もしないという選択があります。但し、こうした選択が中々踏み切れない場合があります。やはり何もしないという選択は心情的に選択しにくいものです。そう…
パーキンソン病治療の王道はドパ製剤ですが、ドパミン受容体を刺激するドパミンアゴニストも2ndラインの治療薬として重要です。そして、それ以外の製剤としてドパミンの分解を阻害するMAO-Bも治療薬として、パーキンソン病治療中期以降として重要な薬剤です(…
訪問診療を受けている患者さんは、寝たきり状態であったり、認知症、脳梗塞の既往があったりで、誤嚥性肺炎を起こしやすい方が多いです。実際、高齢者の肺炎の大部分が誤嚥性肺炎であるといわれています。誤嚥性肺炎を予防するためにできることを以下に書い…
パーキンソン病治療の原則はL-DOPA及びドパミンアゴニストが治療薬の二本柱と考えて問題ありません。(L-DOPAの方が太い柱)であとはオプションと考えます。 但し、病状の後期(ハネムーン期以降)では、オプションの選択及び投与方法等の検討が重要です。 また…
一般的に風邪にはPL顆粒(総合感冒薬)がよく処方されると思いますが、この薬は高齢者には特に危険です。PL顆粒1g(1回分)にはプロメタジンメチレンジサリチル酸塩という副作用が多いため今ではあまり使われなくなった第一世代の抗ヒスタミン薬が13.5mg入…
パーキンソン病は、ハネムーン期という治療が比較的容易な時期から徐々に治療困難な時期へ移行します。これは上図のように治療後期においてドパの血中濃度(青色の領域)が徐々に狭くなり無効域(ピンクの領域)が増えていくことによります。これに対する対応策…
新版 間違いだらけのリハビリテーション 「起立-着席運動」のすすめ | 三好 正堂 |本 | 通販 | Amazon リハビリは30年前と比べて治療成績が悪くなっているとのことです。 筆者はその理由は、額に汗する地道な治療が少なくなってきたためではないかと言います…
パーキンソン病における症状変動=ウェアリングオフは上図が示すように ドパミンの減少により放出と取り込みの回転が過剰 ➤ドパミンの血中濃度が波打つ ➤ドパミンを溜め込む作用は消失 この様な機序にておこります。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子…
人は認知機能が衰えると怒りっぽくなります。例えとして不適切かもしれませんが、ブレーキ性能が下がるのでしょう。こうした時によく使用する漢方に抑肝散という漢方があります。この漢方は不安神経症にも効きます。 印象的なエピソードとして、国内で最も高…