在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア医療を科学する1

在宅医療においてがん終末期医療において如何に疼痛なく苦痛なく安心して過ごして頂くかは非常に重要なことです。

 

がん終末期に時に経験する困りごととして

しゃっくりが挙げられます。たかがしゃっくりと考えますが、持続するしゃっくりは患者さんにとって生きていくのが辛くなるくらいの症状の場合もあります。これは皮膚がん、慢性腎不全の末期の痒みなども同様のことがあります。かゆみの定義は下記になります。

  • 一過性しゃっくり(数秒から数日)
  • 持続性しゃっくり(48時間以上持続)
  • 難治性しゃっくり(1カ月以上持続)
  • 頻度は※終末期の患者さんの4%、男>女

原因:胃の膨満、迷走神経への刺激などがあります。

治療は残念ながら標準治療はなしです。

対処法としては

姿勢:前かがみ、猫背は良くない → 横隔膜・胸郭を刺激する

腹圧:排便のいきみも原因となる → 便秘の回避

薬物療法プリンペラン、柿のへた(市販薬のエキス剤もあり)

保険適用剤:コントミン(眠気に注意)

リオレサール(非常に有効)+リリカ、タリージェなどが時に有効です。

上記対処法でコントロール困難例における最期の手段は持続鎮静です。

 たかがしゃっくり、されどしゃっくりです。患者さんの辛さに寄り添えるためには在宅医療医として沢山の武器が必要と考えています。

You Tubeにて在宅診療の知識を学んでみませんか?☟より

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