在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア医療を科学する18

癌突出痛のある患者に対してどのオピオイドの投与が推奨されるかに関しては、

・疼痛の突出痛のある患者に対して速放性製剤(経口ヒドロモルフォンオキシコドンモルヒネモルヒネ坐剤、オピオイド注射剤ボーラス)によるレスキューの投薬を強く推奨されます。

これは定時薬としてのベースオピオイドの投与とレスキューオピオイドをセットでの投与が原則の意味です。

・ただし、癌疼痛の突出痛がある患者に対して、経粘膜性フェンタニル投与を条件つきで推奨する(オピオイドが定時投与されており、経口投与のレスキューを投与しても鎮痛効果を得られるまで時間を要する場合:弱い推奨)

これはレスキュー薬も消化管を介しての投与にて時間を要するからです。

こうした場合、粘膜経由の場合は約15分程度で効果発現にて使用方法は下記の様な注意必要ですが有用な薬剤です

フェンタニル口腔粘膜吸収製剤(ROO:Rapid Onset Opioid)

・速報性製剤じゃ30-60分必要

・ROOは15-30分で効果発現

・ROOにはアブストラル舌下錠,イーフェンバッカル錠

・投与間隔はアブストラル舌下錠は2時間以上,イーフェンバッカル錠は4時間以上間隔あける両剤とも1日4回まで投与可能

 

You Tubeにて在宅診療の知識を学んでみませんか?☟より

https://www.youtube.com/channel/UCMkHB9UwsqYXdxEAij9yD4Q

苦痛の強さの指標としてのSupport Team Assessment Schedule(STAS)

鎮静レベルの指標としてのRichmond Agitation-Sedaton Scale(RASS)

などの共通言語にて鎮静の適切性を共有する必要があります。

苦痛緩和と鎮静

#在宅医療医に必要な緩和ケア治療に関する知識

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