在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

失禁関連皮膚炎(IAD: incontinence associated dermatitis)を科学する15

皮膚の浸軟(ふやけ)による細菌の影響

IADにおいては

皮膚バリア機能低下による消化酵素の経皮侵入が起こります。

そもそも便の中には、経口摂取したものを消化する為の消化酵素が含まれています。

これが皮膚のバリア機能が破綻したIADの病態では、皮膚自体の組織障害の原因となり、水分保持が困難となり皮膚の内側から炎症を惹起する原因となります。