Wake up strokeという言葉があります。「朝になっておじいんさんが起きてこないから、見にいったら動けなくなっていた」心臓や脳の血管性の病気は寝ている間に起こることが多くあります。しかし習慣的に降圧剤は朝飲む処方とされています。これは、起きている時間の方が血圧高くなる為というのが理由かと考えますが、確たる科学的根拠はない処方です。では降圧薬を就寝時に内服したらどうなるか?これに対する研究論文があります。
驚くべきことに、降圧薬を就寝時に内服した群は、起床時に内服した群と比べ、心血管死44%、心筋梗塞66%、冠動脈血行再建60%、心不全58%、脳卒中51%に低下したそうです。夜間の血圧を下げることで、心血管疾患の発症率が下がることが考察されています。もちろん、慎重な考察必要ですが、内服のタイミングをもう少し考えてもよいのかもしれません。