在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 30

ここから、少し総論へ戻りがんの緊急症に関して詳述していきます

インフュージョンリアクション・アナフィラキシー

これは、在宅診療で経験することはないものです。治療薬により急性症状としてのショックです。

タキサン製剤では

神経症状(巣症状、頭痛、ふらつき、精神症状、けいれん、倦怠感)などが出現します。

プラチナ製剤では

胸水による呼吸困難などを生じます

次に風邪症状で始まる(咳・微熱)などで症状が初見する間質性肺炎などが重要です。

EGFR抑制薬、mTOR阻害薬、免疫チェックポイント阻害薬、全ての殺細胞薬、全ての分子標的薬により生じる可能性があり在宅診療医ならず一般内科医においても気を付けるべき緊急症です。

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