在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 37

SIADHの治療の治療は、水分制限と原因の除去となります。

ただし、悪性腫瘍など状態不良例では、下記に注意が必要です

  • 水分制限にて腎機能障害の危険がある
  • 生理食塩水の点滴とループ利尿薬で治療

    その他の注意点としては

    • 生理食塩水より低張の補液はNa値がさらに低下する
    • 重症例では3%高張ナトリウムの輸液を必要量計算して投与

     ➤緩徐なNa値の補正をする

      24時間以内で10mEq/L以下

      48時間以内で18mEq/L以下