在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2024-11-27から1日間の記事一覧

体質に合わせた漢方薬: 風邪に葛根湯より適した選択肢 #高齢者

風邪に対する漢方薬として有名なのは葛根湯です。 しかし、漢方薬は病名に対して使うのではなく、その人の体質や状況に合ったものを選ばないといけません。 葛根湯は「体力が中等度以上で、風邪の引き始めでゾクゾク寒気がして、汗をかいていない方」に使う…

慢性難治性疼痛に対する脊髄刺激療法を科学する2

痛みを原因で分けると3つの分類に分けられます。具体的には 侵害受容性疼痛は炎症の痛みであり、切り傷、打撲、骨折などによるものです。 心因性疼痛は心理・社会的な要因によっておこる痛みであり人間関係のストレスなどによって生じます。 神経障害性疼痛…

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 31

がん緊急症として 免疫チェックポイント阻害薬による自己免疫疾患の想起はとても重要です。 骨転移などでデノスマブ>ゾレドロン酸なども使用されている場合は、カルシウム値の評価にて低カルシウム血症に注意する必要があります。 ビンカアルカロイド、シス…