在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

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脳卒中治療ガイドライン

上記は脳卒中治療ガイドラインの抜粋です

 

高血圧は身体によくない

出来れば、体重管理、減塩指導などで血圧は管理したいものです

しかし、血圧が120/80未満の人に比べて、140-150または90-99の人は脳卒中を3倍以上起こしやすいことが知られています。180以上または110以上の人はなんと8倍以上です。

なので、生活習慣の改善で血圧管理ができない方は、降圧薬で管理した方がよいのです

降圧薬を内服した方と放置した方の脳卒中発症率を調べた研究を14件集めて解析したところ、3~5年間という短い期間でも、拡張期血圧(下の血圧)を5~6mmHg下げることで、脳卒中の発症率が42%も減少することが明らかになりました(Collins Rら. Lancet 1990;335:827-838)。

 

 なので、降圧薬を飲むことにあまり躊躇しない方がよいでしょう。

というか、是非内服して管理しましょう。

 

脳卒中治療ガイドラインにも分かり易い数値目標も掲げられていますので。