在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

降圧剤を飲む時間

Wake up strokeという言葉があります。「朝になっておじいんさんが起きてこないから、見にいったら動けなくなっていた」心臓や脳の血管性の病気は寝ている間に起こることが多くあります。しかし習慣的に降圧剤は朝飲む処方とされています。これは、起きている時間の方が血圧高くなる為というのが理由かと考えますが、確たる科学的根拠はない処方です。では降圧薬を就寝時に内服したらどうなるか?これに対する研究論文があります。

Bedtime hypertension treatment improves cardiovascular risk reduction: the Hygia Chronotherapy Trial.

驚くべきことに、降圧薬を就寝時に内服した群は、起床時に内服した群と比べ、心血管死44%、心筋梗塞66%、冠動脈血行再建60%、心不全58%、脳卒中51%に低下したそうです。夜間の血圧を下げることで、心血管疾患の発症率が下がることが考察されています。もちろん、慎重な考察必要ですが、内服のタイミングをもう少し考えてもよいのかもしれません。

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内田院長 | さくら在宅クリニック (shounan-zaitaku.com)

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逗子、葉山、横須賀、鎌倉を撮影される山内様の写真です