2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧
現在の日本における「人生の最期」の迎える場所として、実際には病院で臨終を迎える事例が80%、自宅で迎えるケースは12~3%という割合です。信頼できる統計では1951年は在宅死が82.5%、病院死が17.5%です。もちろん、現在の死因として癌などの…
今回から 肝がんについて詳述していきます。 肝細胞がん:HCC:hepatocellular carcinomaは一般的に言われる『肝がん』と言われる病気であり、 肝内胆管がん: 胆道がんの1つとして同様に治療され ・高リスク症例にはスクリーニング (3~6カ月ごと) ・腫瘍マー…
食道がんの症状・合併症として がんの進行・再発による症状は 食欲不振➤体重減少➤疼痛➤倦怠感➤PS低下 食道が閉塞すると嚥下不可能となり唾液が口角から垂れ流しとなります ・骨転移による骨痛 ・肝転移:肝障害、皮膚伸展痛、黄疸 #食道がん #在宅医療医に…
患者さんの最期の時が近づくと発熱などを起こし息苦しくなることもあります。 意識状態が悪くなると抗生物質の投与と絶飲食となります。点滴をされるとこれを自己抜去しないよう身体拘束される場合が多いです。 こんなイメージです。こうした拘束は患者さん…
食道がん患者の再発に関して ・局所再発:頸部や縦郭内に再発 無症状(フォローの検査で発見される) 嚥下障害、疼痛、気道狭窄による呼吸困難 肺、骨、肝臓などへの転移が多い ・内視鏡治療後に再発や新規病変が出現する 症状や内視鏡フォローが必要 ・再発し…
脳外科医を志して早20年、本当に沢山の手術をさせて頂きました。 脳外科医の世界、とりわけ手術の世界は本当に自身を魅了する世界でした(過去形です)。 一方で、本当に僕の仕事は人を幸せにしているのだろうか?と自問する20年超でした。 私の一つの自慢は、…
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遺伝性疾患と在宅医療、現場で働く専門医が質問に回答! https://genetics.qlife.jp/interviews/dr-uchida-20230531 まだまだ在宅医療とは?馴染みの無い医療分野であり、何ができるのか?どの様な疾患を診れるのかという疑問も多く、今回は遺伝性疾患にフォ…
今回から、またがん各論に少し戻ります。 まず、食道がんについてです。 解剖は 〇下咽頭と胃の間 〇外側は外膜で気管、大動脈、心膜、椎体などに接する→浸潤しやすい 〇切除には開胸・開腹を要す→高侵襲、体力の低下が大きい そして、日本と米国で病態・治…
ショートステイ中、廊下から「やっぱりこいつだ」という男の声を聞いた。自宅に帰ってきてから、天井から声が聞こえるようになり、天井に「面と向かって言え」などと話し掛けている。押入れを開けたり、家の中を徘徊するようになったと相談がありました。 抑…
最近経験した症例です。 がん疼痛は体性痛,内臓痛,神経障害性疼痛に分類されますが,神経障害性疼痛は腫瘍の神経浸潤によって生じ,しばしばモルヒネなどのオピオイドに抵抗性で難治性です。 通常プレガバリン、ミロガバリンなど使用しますが、そもそも内…
高カルシウム血症の治療に関して続編です ループ利尿薬 脱水の補正完了後の輸液継続中に投与 カルシウム値の低下を促す 骨髄腫では利尿薬の使用は控える(骨髄腫腎の危険) カルシトニンとステロイド 腎機能に関係なく使用可能 カルシトニンは副作用や禁忌が少…
高カルシウム血症の治療は 脱水の改善が必要です 高カルシウム血症は脱水を誘発して、脱水によって増悪します この場合、生理食塩水にて血管内脱水を改善します 具体的には下記のように行います 1日3L程度の尿量確保 当日の輸液は大量(24時間で3~4リットル…
脳外科医として病院勤務していた頃、脊椎の手術も行っていました。 特に静岡での勤務時代には整形外科医で高名な脊椎外科の先生が脊椎センターを立ち上げ、その末席で脳外科医として週1回の外来と年間で40-60件程度の脊椎の手術をしておりました。ただ、外来…
高カルシウム血症の症状として 便秘、嘔気・嘔吐、倦怠感、食欲低下などが挙げられます。 さらに症状が進むと、いらいら、意識障害、筋力低下などの症状が出現します。 診断に関しては 簡易補正値=実測値4-アルブミン値 ➤14以上または症状あり:緊急治療 ➤13…
最近のパーキンソン病(以下PD略)の経験ついて 80台の男性で無動(動けない)にて、横紋筋融解症にて搬送されPDの診断にて自宅へ戻り、その後のPDに対する治療行っていました。病期はハネムーン期(治療初期で治療が奏功する時期)にてL-DOPAをMAO-Bなど投与し、…
高カルシウム血症 原因としては、下記が挙げれます ●がんの骨転移・浸潤:骨の融解 ●扁平上皮がん:PTH-related protein ●リンパ腫など:活性化ビタミンD過剰産生 *肉芽腫性疾患、副甲状腺亢進症、末端肥大症も同じ機序 治療に関しては急性期の治療はどの原因…
アルツハイマー型認知症の患者さんで誤嚥性肺炎起こし、ベッド上での生活が長くなり踵部に黒色壊死を生じてしまいました。 まず、黒色壊死部は肉芽形成を阻害する蓋のようになってしまいますので、ゲーベンにて融解させ 踵部の黒色壊死をゲーベンにて処置し…
緊急検査と治療を要する薬剤障害について述べていきたいと思います。 インフュージョンリアクション・アナフィラキシーについては、即座に症状発現するとされていますが、自身は1週間程度経過してからの症状発現も経験しています。 また 間質性肺炎はあらゆ…
がん緩和ケアにおいて避けて通れないのが下痢の管理です。 軽度:(1日10回以下)の場合 ●ロペラミド、酪酸菌製剤、水分摂取 ●改善しないときには入院検討、化学療法以外の原因究明 にて対応します。 重度:(1日10回以上)の場合 ●点滴+ロペラミド(排便のたび1-2…
ジクトルテープ75mgはNSAIDs(ジクロフェナクナトリウム:ボルタレン®︎)の経皮吸収製剤です。 NSAIDsの貼付薬としてはロコアテープがあり、ロコアテープは湿布のように痛いとろに貼る局所作用型ですが、ジクトルテープは全身作用型という違いがあります。 2…
,"data":{"textAlignment":"center"}}],"entityMap":{},"VERSION":"9.9.0"}">がん緩和ケアにおいて避けて通れないのが嘔気嘔吐の管理であり、個人的には疼痛管理より困難な場合が多いと感じております。 時間軸で考える場合 急性(24H以内):5HT3受容体拮抗薬 …
体重測定は、立てる方であれば容易に行うことができ、体重を測りその経時的な変化をみることで、多くの事を知ることができるので、非常に重要であると考えています。 体重が減ってきているのであれば、老衰の過程かもしれませんし、悪性腫瘍が背景にある可能…
ここから少し、がん緩和ケア副作用と合併症のマネジメントについて述べていきます。 まず化学療法には、殺細胞薬、ホルモン療法、分子標的薬、免疫療法が存在します。 これら4種類の化学療法において急性期に起こる副作用と遅発性に起こる副作用に分けること…
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大腸がんの合併症は、がんの進行・再発による症状によるものです。 食欲不振、体重減少、疼痛、倦怠感、PS低下と進んでいきます。 転移・他部位の症状としては 消化管:消化管閉塞 がん性腹膜炎:イレウス、腹水 肝臓:肝障害、皮膚伸展痛、黄疸 骨:骨痛 脳:神…
施設入居中の90代女性。認知症あり。 半年くらい前から食欲不振がみられました。食事の摂取量は、主食は全量摂れるが、副食は半分以上残すくらいでした。 また、食事の飲み込みが大変そうで、食事を口にため込んでいるとのことでした。 食事の飲み込みが大変…
大腸がんの化学療法における治療の副作用は 殺細胞薬による骨髄抑制とそれに伴う発熱性好中球減少症・感染症に注意が必要です。 オキサリプラチン:末梢神経障害、アレルギー反応、嘔気・嘔吐、骨髄抑制 イリノテカン:下痢、嘔気・嘔吐、倦怠感、骨髄抑制(UGT…