在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 26

小細胞がんの治療に関して詳述してまいります。

小細胞がんは基本的に取りきれない癌にて、手術での根治は困難ですがTrue stage Ⅰと呼ばれるステージでは、切除+術後補助化学療法にて根治の可能性もあります。

次に限局型は、化学放射線療法(ケモラジ)にて生存期間中央値:約20カ月、5年生存率:約20%となります。

一方進展型では、治療困難であり、化学療法及び緩和ケア主体となります。子の場合非常に厳しい予後であり、生存期間中央値は化学療法:約9カ月、緩和ケア:数カ月となります。

小細胞癌の特徴は、

〇化学療法には非小細胞癌よりも感受性が高い

〇著効:約60% 放射線も有効

〇脳転移しやすい

〇複数の免疫チェックポイント阻害剤の同時併用療法が有効   

そして、長期予後が望める限局型:完全奏功した症例

脳転移が小細胞癌の60%に認めます
これによる脳転移の予防として全脳照射が必要ですが
晩期毒性として認知機能障害(とくに高齢者)の可能性が高まります

内田院長 | さくら在宅クリニック (shounan-zaitaku.com)

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