在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2022-06-19から1日間の記事一覧

パーキンソン病を科学する

ドパの脳内への到達率は極めて低いものです。 空腸から血管内へ入るのにも様々な物質と競合します。さらに血管内から脳内へ入るには血液脳関門と呼ばれる関所を潜り抜ける必要があります。こうして脳内へ到達するのはわずか1%程度であり、ドパの分解阻害剤…

在宅診療での腸閉塞の診断:超音波所見編

腸閉塞は在宅診療において見逃してはならない病態です。そしてこれは、超音波で比較的容易に分かります。腸閉塞では腸管拡張しており、また、ケルクリング襞がkeyboard signを呈しています。さらに腸管内容物が行ったり来たりする、to and fro がみられます…