2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧
パーキンソン病の発症は環境要因と遺伝的要因の足し算であり 環境要因の寄与度、遺伝的要因頻度・寄与度は多様です 発症、進行度に関しては明確なことは分からず、不安も多いのですが Uncertainty is hope 不確かさは希望 と考え前向きに捉えられたらと考え…
最近の症例ですが、排便に伴い意識消失がある患者さんを施設入所中の患者さんにおいて経験しました。 排便の状況としては毎日少量ずつ出て、3~4日に1回大量に出る。便の性状は硬めで、摘便が必要なこともある。排便後に意識がもうろうとすることが月に1回く…
αシヌクレインとプリオンの相同性は上記のようにまとめられると考えられます。 単一の原因では説明困難なパーキンソン病ですが、αシヌクレインは重要な要素を占めると私は考えます。 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)
高齢者は腎機能が低下している方が多く、腎臓で代謝される薬を内服した場合、薬の血中濃度が上がってしまうため、腎機能によって薬の量を調整する必要があります。腎機能が低下しているかどうかが分かるのは血清クレアチニン値ですが、クレアチニンは筋肉の…
前回よりαシヌクレインは中枢神経において伝搬する動物実験での結果を示しましたが、腸管の神経叢より中枢神経に伝搬する経路もあります。 これより、αシヌクレインはBody first? Brain first?という議論が生じます。これについては結論がついていません。と…
エルデカルシトールに関して「エルデカルシトールによる高カルシウム血症と血液検査の遵守について」という文章が配布されました。 このような文章が配布される背景には、エルデカルシトールによる高カルシウム血症の症例が相当数あり、大きな問題になってい…
上図が示すようにαシヌクレインは、脳内へ注入すると伝搬していくことが動物実験で確認されています。また腸管周囲の神経から延髄、仙髄への伝搬も確認されています。 まさにこの挙動はプリオンと似ているものであり、αシヌクレイン仮説≒プリオンと類似して…
私、某SNSでハイドロリリース研究会なるものを主催しておりメンバーは、もうすぐ1000人近くとなります。ただ、海外の文献などの共有をかなりしているので、非公開研究会としております。最近下記のようなハイドロリリースの応用がYou tube上にありました。 …
αシヌクレインはレビー小体型認知症に有名な病理所見ですが、これはパーキンソン病患者にも確認される病理所見でもあります。また、αシヌクレインは脳だけでなく、副腎、腸管などのあらゆる臓器で確認されます。これは、パーキンソン病などで便秘が運動症状…
ヒルドイドソフト(ヘパリン類似物質軟膏)は保湿剤としてよく処方されています。 また、美容目的に処方を希望する人が急増したことにより、必要な人に届かなくなるなど、社会問題にもなりました。 そもそも、ヒルドイドソフトは保湿剤なのか?について、夏…
パーキンソン病の原因としてαシヌクレイン仮説は非常に興味深いものです。 本来有用なタンパクですが、様々なタンパク質の機能障害の原因ともなり、その振る舞いはプリオンと非常に似ています。次回以降、この点に関して深堀していきます。在宅医療 | さくら…
高齢者の便秘について浸透圧性下剤としては酸化マグネシウムを処方し、特に問題は感じていませんでしたが、昨今、高マグネシウム血症の問題が言われるようになってきています。 ※血清マグネシウム濃度と症状 血清Mg濃度(mg/dL) 症状 4.9~ 悪心・嘔吐、起…
PINK1,Parkinなどの遺伝子は、家族性パーキンソン病の原因遺伝子として知られています。これらは、ミトコンドリア(酸素を使いエネルギーを産生する細胞内器官)異常をきたしパーキンソン病を発症することが明らかになっています。 これらの異常は、ドパミン晨…
レビー小体型認知症の症状は以下の5つに分けられまず。 重要な順に、1. 自律神経不全型(迷走神経・交感神経節)2. せん妄型(脳幹網様体)3. パーキンソン型(中脳黒質)4. 精神病型(扁桃体~辺縁系)5. 軽度認知症型(大脳皮質) レビー小体がたまる…
パーキンソン病の原因は、単一因子でなく複合因子に依るとするのが現在の医学的理解です。その一つとして酸化ストレス仮説が言われておりドパミン代謝においても活性酸素を生じドパミン神経細胞死に至らしめるとされています。酸化ストレスを生じる原因はド…
在宅診療においてせん妄の治療への習熟は非常に重要です。また、認知症患者さんを自宅で診れるか否かの重要な要素でもあります。そうした中でお勧めの良書、というかこれを頼りにせん妄に対する治療行っています『せん妄診療実践マニュアル 井上真一郎 羊土…
今回からパーキンソン病に関して、科学していきたいと思います。 まず、パーキンソン病の原因は単一因子で説明困難であり、上図のように多様な因子によるものと現在では考えられています。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)
高齢者の栄養管理は、とても重要です。食べてくれない、食欲ないという頻繁に起こります。こうした時に経管栄養剤を処方します。なかでも、イノラスは1ml当たりのカロリーが経腸栄養剤の中では最も高く、栄養状態を短期間で改善させたいときに処方しています…
超高齢化社会において、転倒・骨折などは非常に頭の痛い問題です。病院などでは、抑制同意書などを入院時に取得し夜間帯などはベッドから自身で動けなくなるようにします。実際の現場は、非人道的な印象を受けますが、他に方法が無いのが実情です。もし、転…
外用薬の特性として疎水性基剤と親水性基剤があることを理解する必要があります 疎水性基剤:水分となじまず、少量の浸出物を創面にとどめ保湿、保護効果を示す 親水性基剤 乳剤性基剤:水中油型は乾燥した側面に水分を補給 水溶性基剤:浸出液を吸収する在宅医…
褥瘡に対してガーゼ保護する意味は無い!ということは度々触れてきました。自身も手術後の創部に対して、創部の治癒閉鎖を心配される症例に対してはカラヤヘシブという創傷被覆材を用いていました。但し、この被覆材は高価であり薬局などで購入できるもので…
深い褥瘡などの慢性創傷では、治癒を阻害している要因は何かを判断し、最優先の阻害要因を排除するのに有効な主薬の機能を決定することが重要です。https://www.shounan-zaitaku.com
高齢者を寝たきりにする原因として重要なものの一つに骨折があります。具体的には大腿骨頸部骨折(足の付け根の骨が折れる病気)、腰椎などの脊椎の圧迫骨折があります。こうした骨折、とりわけ大腿骨頸部骨折は、保存的治療という選択は難しく、手術する場合…