在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2022-11-05から1日間の記事一覧

パーキンソン病を科学する

パーキンソン病の身体所見として最も有名な振戦について その特徴は下記のようにまとめることができます ・母指の振戦は、丸薬まるめ運動と表現される ・静止振戦は、姿勢時振戦、両者の混在など様々なパターンがある ・静止振戦は、パーキンソン病に比較的…

パーキンソン病を科学する

パーキンソン病の問診で特に注意する点として、非運動症状にも注意が必要です。 具体的には ・幻視の有無 ・REM睡眠行動異常(睡眠障害) ・むずむず脚症候群(睡眠障害) ・自立神経障害(便秘、起立性低血圧) ・うつの合併(精神症状) ・抗精神病薬やスルピリド(…

癌でない病気の終末期

終末期医療というととても寂しい響きですが、在宅医療においては避けて通れない医療です。例えばがん患者さんが、抗がん剤治療などの効果が望めず、それ以上の無理な治療をしないことなどは終末期医療として分かりやすいかと思います。 但し、非がん患者さん…