在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2023-12-28から1日間の記事一覧

最期の食事と在宅医療:命をつなぎたいか

日本の俳句における中興の祖である、正岡子規は食べることに貪欲だったそうです。「柿食えば 鐘がなるなり 法隆寺」という句も食べものに関する句ですし。西行や芭蕉が自然と心象風景を融合させようとしましたが、食べ物が句に出てくることは無いですし。 ・…

認知症を科学する33

認知症の臨床診断にはFASTという評価が有用です。 そして、この評価法から2つのことが読み取れます。 1つは認知症とは、神経細胞が変性し、脳の機能が成長を遡っていく過程を示すことです。 認知症の患者さんは、進行するにつれて邪気のない子供へ還ってい…