在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2024-11-28から1日間の記事一覧

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 33

がん患者さんにおいて、高カルシウム血症は、しばしば認める病態です。 原因としては ①がんの骨転移・浸潤:骨の融解によるもが最も多く ②扁平上皮がん:PTH-related protein自体にて高カルシウム血症を引き起こす場合もあります。 ③リンパ腫など:活性化ビタミ…

慢性難治性疼痛に対する脊髄刺激療法を科学する3

疼痛やそのメカニズム概略の次に様々な治療が奏功しない疼痛において脊髄刺激療法が上手くいく病態の説明をしていきます。 複合性局所疼痛症候群 大変難しい病名ですね。 具体的には組織損傷後に創傷治癒後も強い痛みが遷延する状態を指すものであり 原因不…

褥創の治療にはガーゼよりも体圧管理が必要

褥創にガーゼを当てるということはよく行われていますが、あまりよくない処置です 褥創治療においては、褥創はなぜできるのか?傷が治るとはどういうことなのか?を考えなければなりません。 ①褥創はなぜできるのか?廃用が進んだりで寝たきり状態になり寝返…

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 32

広い意味での抗がん剤治療における緊急症において在宅診療医、内科医が遭遇する確率はあまり高くないかもしれません。 上記に一覧を挙げましたが、在宅診療にて遭遇した症例は、重篤な下痢、ニューモシスチス肺炎のみです。こうした治療行う中で、抗がん剤治…