在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2025-07-02から1日間の記事一覧

ご自宅での輸血、実は可能です

~在宅医療における輸血の流れと安全対策~ がんや血液疾患、慢性疾患の進行により、定期的な輸血を必要とする患者さんは少なくありません。しかし、高齢や体調の問題で「病院に通うのが難しい」という方もいらっしゃいます。 当クリニックでは、こうした患…

創傷ケア(スキン テア、褥瘡、下肢潰瘍)を科学する22~皮膚を守る!スキンケアと失禁対策の基本

褥瘡(じょくそう)や皮膚トラブルを予防するうえで大切なのは、「皮膚のバリア機能」を保つことです。今回は、皮膚被膜剤の役割と失禁時のケアについて分かりやすくご紹介します。 ◆ 皮膚被膜剤で“守る”ケアを 創部(傷)やその周囲の皮膚は、摩擦や滲出液…

パーキンソン病を科学する35~パーキンソン病のMRI所見:見逃せない「パーキンソン+症候群」とは?

典型的なパーキンソン病では、頭部MRIで明らかな異常は見られないことが一般的です。しかし、「パーキンソン病に似た別の病気(いわゆるパーキンソン+症候群)」では、MRIで特徴的な所見が確認される場合があります。 たとえば、「進行性核上性麻痺(PSP)」…