在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2024-12-23から1日間の記事一覧

慢性難治性疼痛に対する脊髄刺激療法を科学する7

SCSの治療効果高いとされる疾患として脊椎手術後疼痛症候群FBSS(Failed Back Surgery Syndrome)が挙げられます。FBSSに関して簡単にまとめると下記のようになります。 慢性疼痛治療ガイドラインでの推奨度Ⅰb(施行することを強く推奨する) SCSの有効性が高い…

訪問診療で最も大切なことは?(在宅療養の判断における食事摂取量の重要性)

訪問診療で患者さんに聞く質問で一番大事なのはなんでしょう? 私は「食事はとれていますか?」だと思っています。 バイタルサインが正常で、食欲が低下していなければ、在宅療養は続けられると大まかに判断できます。 一方、食欲が低下していれば、感染症が…

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 57

今回から、大腸がんについて詳述していきます。 がん死亡数は男女合同で第2位(男性3位 女性1位)であり、がん罹患数は男女合同で1位の疾患です。 大腸がんの予後は化学療法の進歩にて劇的に改善してます。 過去15年の治療薬の進歩で予後が改善しました。 生存…