在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2025-04-12から1日間の記事一覧

栄養管理を科学する67~【在宅ケアの現場から】経腸栄養「間歇的投与」の意外な落とし穴

在宅医療の現場でよく使われる経腸栄養。その投与方法のひとつに「間歇的投与」というものがありますが、実はこの方法には思わぬ落とし穴が潜んでいます。 たとえば、下の図のように400mlを2時間かけて投与(=200ml/h)と設定したつもりでも、実際の投与ス…

【ブックレビュー】『科学的認知症診療 5Lessons』──「薬を使わない」という選択肢を考える

認知症の診療に悩むすべての医療・介護関係者にとって、非常に示唆に富む一冊があります。それが、小田陽彦先生による 『科学的認知症診療 5Lessons』(日本医事新報社)。 この本の中心にあるメッセージは、**「一般臨床医が安易に抗認知症薬を処方すべきで…