在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2025-06-08から1日間の記事一覧

高齢者の「転倒予防」、実は“歩く”だけでは危険なことも?

転倒を防ぐには、ただ「歩けばいい」わけではありません。 高齢者の転倒は、寝たきりや骨折の原因としてよく知られています。そこで今回は、**「運動介入によって転倒はどれだけ防げるのか」**を示した注目の論文をご紹介します。 出典Sherrington C, et al.…

パーキンソン病を科学する18~パーキンソン病治療の「3つの段階」と在宅医療の役割

パーキンソン病の治療は、その進行に応じておおまかに3つの時期に分類できます。 第1段階:「誰でも治療可能な時期」 ドーパミン補充療法がよく効き、薬の調整も比較的シンプル。通院や日常生活も問題なく、自立が保たれている状態です。 第2段階:「工夫…