在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する 39

腫瘍崩壊症候群における症状は

倦怠感、嘔気・嘔吐など非特異的ものです。

タンパク、カリウム、リン、核酸など細胞内成分が血中の大量に放出されることにより

 ➤LDH、尿酸、リン、カリウム上昇

 ➤代謝性アシドーシスとなり

 ➤カルシウムが減少する場合もあります

また過凝固物質放出によるDIC(播種性血管内凝固症候群)なども生じる可能性あり

炎症性サイトカイン放出による血管透過性の亢進や血管内脱水による急性腎不全・多臓器不全なども起こる可能性があります。