在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

運動量が認知症予防に有効か?専門家の意見#アデュヘルム

前回運動による認知症予防効果について触れたのですが、逆の研究結果がBMJ. 2017 Jun 22;357に掲載されています。

内容は認知症を発症した患者とそれ以外の参加者の間で、追跡期間中の1週間あたりの総運動時間、低強度の運動をした時間、中~高強度の運動をした時間を比較すると、診断の9年前から認知症患者の運動時間は減少し始め、認知症と診断されなかった人々との差は、それ以降有意になった。診断の9年前の、両群の中~高強度の運動時間の差は-0.39時間/週(P=0.05)で、診断時点ではその差は-1.03時間/週(P=0.005)に拡大していた。これらの結果から著者らは、望ましい運動量を行っている人でも認知機能を保護する効果はなかった。認知症患者では症状が明らかになる前から運動量が低下しているため、運動に認知症リスクを減らす効果があるように見えたことが示唆されたと結論している。

運動したから認知症予防されたのでなく、認知症となり活動性の低下が生じたことにより運動と認知症の相関関係があるように見えたという論です。

しかし、運動の効用を個人的には信じたいとことです。在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)

 

逗子在住山内明徳様撮影
#認知症予防の妙薬
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