在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

がん患者さんの嘔気・嘔吐と制吐剤の選択について

がん患者さんはさまざまな理由で嘔気や嘔吐が生じやすくなります。そのため、これらの症状を抑えるために、一般的にプリンペランノバミンが使用されることが多いです。しかし、どちらもドパミン受容体拮抗薬であり、使用時には注意が必要です。

ドパミン受容体拮抗薬の注意点

プリンペランやノバミンは、ドパミン受容体を遮断することで嘔気を軽減しますが、副作用として錐体外路症状を引き起こす可能性があります。その一つがアカシジアです。

アカシジアとは?

アカシジアは薬剤性パーキンソニズムの一症状であり、以下のような症状がみられます。

  • 落ち着かない

  • じっとしていられない

  • イライラする

  • 不安感が増す

緩和医療におけるジプレキサの使用

緩和医療では、制吐剤としてジプレキサの使用も検討されます。ジプレキサ多次元受容体拮抗薬であり、以下の受容体を遮断する作用があります。

ジプレキサドパミン受容体を遮断するため、アカシジアを引き起こす可能性があります。そのため、使用の際は慎重に検討する必要があります。

ジプレキサの利点と注意点

利点

  • 1日1回の投与で済む(半減期が約33時間と長いため)

  • **OD錠(ジプレキサザイディス)**があり、服用が容易

注意点

  • 糖尿病の患者さんには使用不可

  • 抗コリン作用があるため、せん妄を引き起こす可能性がある

処方例

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