

在宅医療フットケア爪周囲炎PAD末梢動脈疾患訪問看護褥瘡予防施設ケア糖尿病感染管理
⑤
在宅医療・施設での注意点
在宅や施設でのフットケアは、セルフケアが難しい患者さんを支える大切な医療行為です。訪問の機会を活かして、以下のポイントを意識した観察・ケアを行いましょう。
- 毎回の足の観察(訪看に依頼可)――色・温度・傷・むくみを確認する習慣を。
- 爪切りはできればフットケア対応の訪看に依頼し、専門的に対応してもらう。
- 圧迫ストッキングはPADが強い場合は禁止。動脈血流をさらに低下させるリスクあり。
- 軽微な傷でも早期治療を開始し、「様子見」で悪化させない。
- びらん・発赤が長引く場合は受診を検討し、器質的疾患の見逃しを防ぐ。
Take Home Message
- 血流不足により治りにくい・悪化しやすい状態が続く。
- 蜂窩織炎 → 潰瘍 → 壊疽へと進行するリスクが高い。
- 早期介入・こまめな観察が必須。「ちょっと赤い」を見逃さない。
- 早期の局所ケア――洗浄・保護・感染徴候のモニタリング。
- 必要なら抗生剤内服を迷わず開始する。
- PADケア(保温・血流改善)を同時に行い、治癒環境を整える。
- フットチェックの徹底――多職種で情報共有し、見逃しゼロを目指す。
爪周囲炎は「たかが爪のトラブル」と軽視されがちですが、PADを合併している患者さんでは、血流不足によって感染が急速に広がり、最悪の場合は切断に至ることもあります。
在宅・施設では専門医へのアクセスが遅れやすいからこそ、訪問スタッフが早期発見・早期報告を担うことが非常に重要です。日々の足の観察を習慣化し、少しでも変化があればすぐに医師へ相談してください。