在宅診療医 内田賢一 奮闘記

三浦半島の根本である逗子・葉山及び横須賀、神奈川で在宅診療行っています。長らく血管障害を中心として脳外科医として働いてきましたが、自分のキャリア後半戦は自分の大好きな湘南の地の人々が本当に自宅で安心して医療受け過ごせるお手伝いをできたらと考えております。自身の医療への思いや分かりにくい医学の話を分かりやすく科学的根拠に基づき解説して参ります。

2025-06-20から1日間の記事一覧

踵部の黒色壊死、どう治す?在宅医療での褥瘡ケアの工夫

アルツハイマー型認知症を患うご高齢の方が、誤嚥性肺炎をきっかけに寝たきり状態となり、踵に**黒色壊死(エスカー)**を生じてしまいました。 この黒色壊死は、肉芽の形成を阻害する“蓋”のような存在です。まずは、ゲーベンクリームを用いて壊死組織を薬剤…

パーキンソン病を科学する25⑤~【厳しい現実】Phase 3に進んだパーキンソン病治療薬はわずか28件 ― 対症療法が大多数、疾患修飾療法はわずか3件

新薬開発における「Phase 3」とは、多くの患者に実際に投与して有効性と安全性を確認する段階です。このステージまで進むには、前段階(Phase 1・2)での成績をクリアし、かつ十分な支持と資金が必要となるため、実に狭き門。 2020年時点で、パーキンソン病…

創傷ケア(スキン テア、褥瘡、下肢潰瘍)を科学する⑫~【褥瘡ケア入門】急性期褥瘡の特徴とドレッシング材の選び方

~まずは「見極め」と「保護」から~ ■ 急性期褥瘡とは? 褥瘡が発生してから約1~3週間以内の状態は「急性期褥瘡」と呼ばれます。この時期の創部は非常に不安定で、局所炎症が強く、判断を誤ると悪化や深部損傷に進行するリスクがあります。 急性期の主な皮…