末梢神経ブロックは、上肢・下肢・胸部・腹部に大きく分けられます。ここでは 上肢のブロック(腕神経叢ブロック) について整理します。
腕神経叢の解剖と走行
腕神経叢は、第5頸椎(C5)から第1胸椎(T1)の脊髄神経前枝が合流して形成されます。
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前斜角筋と中斜角筋の間を通過
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鎖骨の下をくぐり、腋窩へと続く
エコーを用いることで、これらの走行をリアルタイムに確認しながらブロックが可能です。
穿刺アプローチの4つの部位
腕神経叢ブロックには以下のアプローチがあります(図参照)。
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斜角筋間アプローチ(interscalene)
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神経の描出が容易で、肩の手術でよく用いられる
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カテーテル留置も可能
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鎖骨上アプローチ(supraclavicular)
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鎖骨下アプローチ(infraclavicular)
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腋窩アプローチ(axillary)
目的とする部位や術式に応じて選択されます。
適応となる疾患・手術
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肩や上肢の手術
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術後疼痛コントロール
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手指の血流障害に伴う痛みや血流改善
特に、肩の手術では斜角筋間にカテーテルを留置し、術後リハビリテーションに有効です。
エコーで描出すべき3つのポイント
エコーガイド下で末梢神経ブロックを行う際には、以下を描出することが重要です。
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神経
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中枢側 → 黒い円形の無エコー域
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末梢側 → 蜂の巣状(白と黒が混在)
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神経が走行する筋膜面や空間
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筋膜・骨は白く高エコー
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骨深部は音響陰影で黒く抜ける
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ブロック針
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針先をエコーで確認しながら局所麻酔薬を注入
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まとめ
腕神経叢ブロックは、肩や上肢の手術・疼痛管理に広く用いられます。エコーを活用することで、
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神経・筋膜・針先を確実に描出
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安全で確実な麻酔効果
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カテーテル留置による持続的な鎮痛
が可能となり、術後のリハビリや患者QOLの改善に役立ちます。
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